ネット上では「プライベートへの干渉」「実効性がない」「1時間という数字に根拠はあるのか」など批判や疑問の声が巻き起こっている。
1980年代に「ゲームは1日1時間」のキャッチフレーズを考案したあの人は、騒動をどう見るのか。BuzzFeedは高橋名人に見解を聞いた。
■SNSや動画サイトも対象
1月10日現在の条例の素案では、18歳未満の子どものインターネットとゲームの使用時間について、平日は1日60分、休日は90分を上限として規定。
罰則はないものの、中学生以下は午後9時、高校生らは午後10時までに使用をやめさせるよう、保護者に義務付けている。
オンラインゲームに限らず、ネットにつながっていないゲーム機なども使用制限の対象となり、ゲーム以外のSNSや動画サイトなども対象に含まれる。
議会事務局の担当者は「対象は、あくまでも『子どものネット・ゲーム依存症につながるようなスマートフォン等の使用』であり、スマートフォン等の使用自体を制限しているものではありません」と説明する。
しかし、「依存症につながるような使用」がどのようなものなのか、素案には具体的な言及がなく、ゲームだけにとどまらない広範なネット規制となることも懸念される。
■本当に1時間でやめる?
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――香川県議会で検討が進められている条例の素案について、名人の見解を伺えますか。
ゲームだけじゃなくスマホ全般が(規制対象に)含まれています。適度な時間におさめることは必要だと思いますが、大事なのは各自が注意して「そろそろやめなきゃ」と思えるような体制に持っていくこと。
条例で決めたからといって、香川の子どもたちが本当に1時間でゲームをやめるでしょうか。「こうしなさい」と上から押し付けることには、あまり意味がない気がします。
■そのうちテレビや映画も…
――家庭内のルールで決めることと、自治体が県全体のルールとして条例を定めることの間には大きな違いがあると思います。
県が上からいくのか、子ども目線でちゃんと説明して教育していくのか。また別ですよね。
自転車は車道の左側を通行しなければいけないと決まったのに、いまだに守られてなかったりするでしょ(※2013年施行の改正道交法)。
子どもだって親だって、逆方向を走ってますよ。そっちの方が絶対危険。そういうものを見逃しながら、ゲームだとかスマホの時間ばかりに目くじらを立てるのは、ちょっとおかしい。
そのうち「テレビは1日1時間」「映画は1日1本」みたいに、すべてに対して言い出すんじゃないですか。
――依存症を問題視しつつも、大人に対して「ビールは1日1本」「タバコは1日1箱」とは言わないわけで。
そう。そこら辺がチグハグなんですよ。
■何でもかんでもゲームのせい
――ゲームは何かと「悪役」にされがちです。
子どもが暴力的なゲームをするのを見て、暴力への抵抗感がなくなってしまうんじゃないかと恐れる大人は昔からいました。
少年犯罪でもなんでもそう。私も以前、ブログに「何でもかんでもTVゲームのせいにしやがって」と書いたことがあります。
テレビのニュース番組にとってはゲームって敵なんですよ。1台しかないモニターでゲームをされたら、視聴率が下がっちゃいますから。
リオ五輪の閉会式で、安倍晋三総理大臣がマリオの格好をして、日本はゲームとアニメの国だと、世界に発信してくれました。
そこからいい感じにいってくれればよかったのですが、いまのところそういう風にはなってませんね。
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