任天堂のWii専用ゲーム「Wii Sports Resort」で心理学の実験を行ったのは、
イスタンブール・セヒール大学の心理学者Sami Abuhamdeh氏らの研究グループです。
Abuhamdeh氏らは、72人の大学生を集めて4ラウンドずつ「Wii Sports Resort」の「チャンバラ」で
居合い斬りモードをプレイしてもらい、
参加者が感じた「楽しさ・はらはら感・自分の有能感」などを調べました。
また、テストを通じて研究グループは、
「実験者として実験に関与し、参加者が大差で勝つ場合と僅差で勝つ場合を制御した」とのことですが、
イギリス心理学会が運営するニュースサイトBPS Research Digestによると、
これは「要するに、事前に何時間もプレイして達人になった研究者の1人が対戦相手になった」
という意味だとのこと。
ただし、参加者らは難易度が変化するCPU対戦をしていると聞かされていたそうです。
この実験の結果、参加者の「有能感」は相手に大差で勝っている時に最高になりました。
しかし、「はらはら感」は点数が僅差の時が最高だったとのこと。
そして、「楽しさ」を感じたのは「僅差で勝っている時」が最高でした。
また別の実験では、参加者を変えて「居合い斬り」と「試合」を2回ずつプレイしてもらい、
最初の実験と同様に「大差で勝つ」か「僅差で勝つ」かの制御を行いました。
その結果、やはり「大差で勝った」場合の方が「有能感」は上でしたが、
実験後にどちらをもう1回プレイしたいか尋ねられると、
参加者の69%が「僅差で勝った」方をプレイしたいと答えたとのことです。