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『Battlefield V(バトルフィールド 5)』、トレイラーで女性兵士がフィーチャーされていたことに起因し、
Twitterなどで「差別・偏見を回避するために、歴史に忠実であることを犠牲にしている」という反発が起きていることに対してElectronic Artsが反論。
最終的には「受け入れるか、ゲームを買わないか」とまで言わしめたインタビューがこちらになります。
第二次世界大戦に関与した女性について
EAでチーフオフィサーを務めるパトリック・ソダーランド氏は、この反発を真っ向から否定。事実は全く異なることであることを主張しています。
「BFへの女性の登場は、開発チームが推し進めたものです」
「BFVの多くは見たこともない、聞いたこともない、プレイしたこともない要素で構成されています。第二次世界大戦に女性はいなかったというのが良くある認識ですが、実際には多くの女性が参戦していました」
ソーダランド氏の主張は、まず歴史的にも第二次世界大戦に関与した女性が存在したことから始まります。しかし、氏が本当に伝えたいことはこの事実ではありません。
パパ、何でコミュニティーは反発してるの?
実際にソダーランド氏には13歳になる娘がおり、彼女がTwitterなどでの激しい反発を目にして口にした言葉は「お父さん、どうなってるの?」だったそうです。
ソダーランド氏の娘さんは『フォートナイト』をプレイしており、『フォートナイト』では女性としてプレイできるのに対し、Twitterでの反発がなぜ起きているのかが理解できなかったようです。
それを見たソダーランド氏は父親としてどう反応すべきかを悩んだ結果、「お前は正しい。これではダメだ」と答えたそうです。
「これがもっともらしいシナリオであると理解できない無学な人たちは存在します。耳を貸して欲しい。これはゲームなんです」
「現代ではゲームは、以前よりも性別の多様性に溢れています。ゲームをプレイしたい女性は多くいるし、かっこいい女性としてプレイしたい男性も存在する」
「反発は受け付けられません。私達には信念があるのです。今回のように理解しない人たちは2つの選択肢がある。受け入れるか、ゲームを買わないか。どちらでも構いませんが、現状のままは良くありません」
日本でよくある「受け入れられずともとりあえず謝っておけばいい」という対応に比べると、少々過激に見える氏の発言ではありますが、
海外での生活も長い筆者にとってはこのメッセージがゲームを「男性の特権」と捉える人たちに向けたメッセージのように聞こえます。
ゲームを楽しむという行動は人種や性別を超えたものであり、特に近代ではそれは当たり前のことです。
デベロッパーとしてではなく、パブリッシャーとしてこのメッセージを届けたEAとソダーランド氏には一部からさらなる批判が寄せられそうですが、筆者は正直な気持ちを伝えたことに尊敬すら覚えます。
「女性が出るからリアルではない」といった反発をかき消すほどの楽しい体験を『BFV』が届けてくれることを期待しましょう。
『Battlefield V(バトルフィールド 5)』の発売日は10月19日で、対象機種はPlayStation 4、Xbox One、PC。10月11日にEA AccessとOrigin Accessで先行トライアル、10月16日にデラックスエディションの先行購入者向け先行アクセスが実施されます。